お家で作りたてのビールを飲める「LG Home Brew」
今日も先日(2019年1月11日)閉幕した、世界最大の電子機器イベントCES(Consumer Electronics Show)の出展商品を一つ書き残して置きたいと思う。
クラフトビール。「職人技のビール」「手作りのビール」などを意味する表現で、大手のビール会社が量産するビールと対比して用いられる概念であり、今では日本でも珍しくないものになっている。当初は、アメリカを中心に人気を集めていたが、日本でも2000年代後半から2010年代前半頃からクラフトビールを専門に扱う飲食店が増え始め、2019年現在は、少し洒落た飲食店やカフェなどでもクラフトビールを良く目にするほどに普及している。
このようなクラフトビールの人気は、アメリカや日本のみでなく、世界中に広がり、各国で作られ/消費されるようになっている。グローバル市場調査会社である、グランドビューリサーチ社によると、クラフトビール市場は、2015年には850億ドルだったクラフトビール市場は、2025年は5,029億ドルまで成長(年19%程度成長)すると見込まれている。
クラフトビールの人気の秘訣は、所説あるが、希少さやクリエイティブさからなる「お洒落」イメージがSNSユーザーを引き付けていることや、量産されるビールに比べて少し高い値段であることが「プチご褒美」としての消費を促していること、味のバリエーションが豊富でビールが苦手な人でも飲めるビールもあることなどだという。
韓国の世界的な家電メーカーであるLG電子も、このようなクラフトビール人気に注目し、今年のCESで、自宅でクラフトビールが簡単に造れるスマートビール醸造機「LG Home Brew」を発表した。麦芽、酵母、ホップオイル、フレーバーなどが入っているカプセルをセットすると、自動的に発酵が始まり、3週間待つと、ビールができるらしい。
フレーバーは、ペールエール、インディア・ペールエール(IPA)、スタウト、ウィット、ピルスナーの5種類があり、好みに合わせて選べるようになっているが、材料を足したり、製造工程を変えるなどカスタマイズはできないらしい。
カスタマイズができないことや製造に3週間もかかることは魅力を半減させるが、それでもお家で出来立てのビールを飲めるというのは魅力的な話だと思う。CESで「LG Home Brew」で作ったビールを飲んでみた記者たちの評価としては、味もおいしいとのこと。
「LG Home Brew」メモ
- 韓国の世界的な家電メーカーであるLG電子が開発した、スマートビール醸造機。
- カプセルをセットすると自動的に発酵が始まり、3週間待つと、5リットルのビールができあがる。
- カプセルのフレーバーは、ペールエール、インディア・ペールエール(IPA)、スタウト、ウィット、ピルスナーの5種類がある。
- スマートフォンアプリと連動しており、ビールが出来上がる過程をスマートフォンで確認できる。
- 価額は未定だが、10万円以上になると推定されている